おもしろかったし、何度も見たい映画。
シェフ 三ツ星フードトラック始めました
Chef
監督・脚本/ジョン・ファヴロー
製作/ジョン・ファヴロー、セルゲイ・ベスパロフ
出演者/ジョン・ファヴロー、ソフィア・ベルガラ、ジョン・レグイザモ、スカーレット・ヨハンソン、オリヴァー・プラット、ボビー・カナヴェイル、エムジェイ・アンソニー、ダスティン・ホフマン、ロバート・ダウニー・Jr配給/(アメリカ)オープン・ロード・フィルムズ (日本)ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント公開/(アメリカ)2014年3月7日、(サウス・バイ・サウスウエスト/アメリカ)2014年5月9日、(日本)2015年2月28日
上映時間/115分
印象に残ったシーンを列挙して振り返ってみる
※ネタばれ要素も多分に含まれますので、ご注意ください。
ブロガーとリベンジマッチを行う準備をしているときのシェフ。
闘志がみなぎり、チームが一体となって目的に向かっている高揚感がたまらない。「仕事が楽しいっていいのかな」と興奮したシェフの言葉。あんな風に言えたら最高だろうなとあこがれる部分もある。
ブロガーに怒りをぶつけるシーン。
真剣だから頭にも来る。そのことは大人、子ども、関係ないのかもしれない。はたから見れば「みっともない、わらいもの」なのかもれないけれど、その行動を起こさせる「熱量」はいつでも持っていたいと思う。飼いならされて、他人の人生を生きるくらいならば、あらがっても自分の人生を歩みたい。
ツイッターを息子に教えてもらっているシーン
息子が言う「こういうのっていいね」という言葉。今は息子とは別々に暮らしている。会える時はできるだけ楽しいことをしてあげたいと願っているシェフ(主人公・父親)であるが、息子は父親のいる普通の生活を求めていたのだ。特別な楽しいことではなく、日常の一緒にいる、そして一緒に同じことをしている時間が、息子と取ってはかけがいのない楽しいことだったのだ。
特別な楽しいことをしなくても、こういう日常の普通のことが、子供にとって「いいね」なのかもしれない。
ついつい、大人は「子供を楽しませよう」と思ってしまうが、子供にとっては「日常」でも十分な場合もある。
子どもは賢くて、意外と大人が「楽しませよう」というのは気が付いて楽しめなかったりもするのかもしれない。
愛情の押し売りにならないように、気をつけたいものだ。と同時に、日常をもっと大切にしようと思える。
マイアミからロスまでのフードトラックによる3人の男旅(ロードムービー)
主人公と、レストランで働いていた部下、そして息子の3人の関係もステキだった。とくに部下の明るさと主人公に対する絶大なる信頼は、みていて楽しい。息子のツイッターやフェイスブックを使っての集客は大人顔負け。もしかすると、大人の2人旅だったら、こんなにもお客さんが集まらなかったかもしれない。それどころか、お客さんが集まらず、旅が続けられなかったかもしれない。
その意味でも、「子供だから」という意識は、危険だと思った。子供からも学ぶことは多いにあるものなのだ。
ママから息子あてにかかってきた電話。旅の様子は息子が更新しているフェイスブックでチェックしているママ。
「すごくたのしそう」という言葉に、とびきりの笑顔で答えるシェフ。本当に自分の好きなことを好きなようにできて、手ごたえを十二分に感じている喜びがあふれていた。
徒然な感想まとめ
仕事は楽しいかい?
本当にやりたいことを見つけたとき、それを仕事にできたときに、それが一番の喜び。
映画の中で何度か出てきた「仕事が楽しい」ということ。
1回目は、ブロガーのリベンジマッチの準備を行っているとき。自分の料理ですきなように勝負する。という意欲で満ち溢れていた。
2回目は、フードトラックのシェフとして自分の好きな料理をつくり提供しているところだ。
雇われシェフとして働くことも、それで満足していればよいが、主人公は違っていた。
自分のやりたいことを押し殺してうまくやるという生き方から決別したのだ。
そのせいで、無職になるという大変な思いをして落ち込みもするのだが、立ち止まらず前にするむ主人公。
ロスからマイアミへの旅をきっかけに、人生そのものが変わっていく。
落ち込んだ時は、一度リセットするのがいいのかもしれない。
何かで落ち込んだ時は、場所を変えたりして気分をリセットするのがいい。
おいしいものを食べて、楽しい音楽を聴く。
そうすることで、自分が求めていた本質を思い出すようにも思える。
キューバサンドウィッチとノリノリのラテンミュージック。
それだけでも、気分が高揚してきます。
父親と息子の関係。特別なことをしなくても、日常が大事
映画の中で、父親と息子の関係の変化も良かった。
特別な楽しいことをしてあげたいと思う父親と、普段の何気ないことも楽しいと思う息子。
「してあげたいというだけでなく、一緒にしよう!」というのがより親子らしいのかもしれない。
大人だから子供のことが分かっていると思いがちだが、子どもからも学ぶことが多くあるものだ。
ロードムービーにはゴールがあり、終わりが来る。
そのゴールの前に父親が息子に話をする。息子は理解を示すのだが、それもちょっと切ない。。。
バックに流れる音楽も切ない感じを増幅させる。
でも、そのまま映画が終わるのではなく。。。
まとめのまとめ!?
ということで、いろいろ書きなぐってしまいましたが、楽しいステキな映画でした。
家族との関係、息子との関係、そして自分自身の仕事との関係。
主人公の、どん底からの再生物語。って感じでしょうか。
おいしい料理とノリノリのラテン・ミュージック。
気分がブルーなときなど、この映画を見るとと元気が出る!かもしれません。オススメです。
おまけ(キューバサンドウィッチのレシピ)
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