カンパニー・メン The Company Men
監督/ジョン・ウェルズ
出演者/ベン・アフレック、クリス・クーパー、ケビン・コスナー、トミー・リー・ジョーンズほか
公開/(アメリカ)2010年1月22日(サンダンス映画祭)・2010年12月10日(ニューヨーク/ロサンゼルス)・2011年1月21日(限定) (日本)2011年9月23日
上映時間/113分
「昨日までは、成功した人生だった・・・」
順風満帆で、人がうらやむほどのエリート・サラリーマン。
絶好調の主人公に突如とおそいかかる、リーマンショック。
そのリーマンショックを境に、事態は一変。
勤めている会社は、経営方針を変更し、所属部署の大量のリストラがはじまり、その中に主人公は含まれてしまいます。
現役時代は優秀な営業マンとして活躍しているのですが、会社の事業再編の波にのまれて、リストラの対象。実にあっけないものです。頼みの上司も、事業転換について会社と対立。自分の部署を守ろうとしますが、部署の整理とともにリストラの波に飲まれて。。。
現場を守っていく上司と、会社を守っていく経営者。それぞれ視点が違うので、対立があるのは当然。
「私の部署」、「私の会社」と。
◆
現場で踏ん張っているリーダーたち、会社を守っている経営者たち。
どちらが悪いというのではなく、いってしまえば時代の流れ。
世の中に吹き荒れる、リストラのなかには、同じような物語が数多くあるのかなと想像するのはたやすい。
リストラする方、される方、そして間に入る管理職。。。
それらの立ち場をリアルに切り取られていたようにも思えました。
◆
I will win. Why? Because I have FAITH, COURAGE, ENTHUSIASM.
「私は必ず勝つ。何故か?私には信念と勇気と熱意があるから。」
しかしながら、こういう追い詰められた状況だからこそ、わかるものも、見えてくるものもあるのです。
ピンチになったときに、その状況の捉え方で変わってくるのかもしれない。
突然リストラされて、今までも仕事から離れることで見えてくるもの。
そして、いままで気が付かなかったことに気づくことができたり。。。
もちろんそれは、リストラということを自分のなかで受け入れて、前に歩みを進めたときに思えること。
単純に「理不尽だ」と思っているだけでは、一向に前に進むことができないし、仮に進めたとしても消化不良になってしまうかもしれない。
会社をリストラされて、無職になる恐ろしさは、家族など守るべきものがあればなおさら。
主人公も再就職に向けてもがきますが、結局うまくいかず挫折。しかしその挫折を受け入れられたときから気持ちの変化が現れてきます。
I will win. Why? Because I have FAITH, COURAGE, ENTHUSIASM.
「私は必ず勝つ。何故か?私には信念と勇気と熱意があるから」
何かにしがみついているときは、もしかすると、前に進む覚悟ができていないということなのかもしれない。そして、前に進む覚悟がないと、やはりもがき苦しむことになるのかもしれません。
4人のアカデミー賞スターの存在感はさすが
本作品には、
ベン・アフレック、クリス・クーパー、ケビン・コスナー、トミー・リー・ジョーンズ といった名優たちが出演しているところもみどころ。
主人公のボビー・ウォーカー (ベン・アフレック)
→ ベン・アフレック
→ 「ベン・アフレック」関連映画
リストラによって、心が折れてしまった フィル・ウッドワード(クリス・クーパー)
→ クリス・クーパー
→ 「クリス・クーパー」関連映画
主人公の奥さんの兄、つまり義理の兄で、大工(自営業)のジャック・ドラン (ケビン・コスナー)
→ ケビン・コスナー
→ 「ケビン・コスナー」関連映画
そして、主人公の上司、会社役員であり人格者のジーン・マクラリー(トミー・リー・ジョーンズ)
→ トミー・リー・ジョーンズ
→ 「トミー・リー・ジョーンズ」関連映画
それぞれの立場で、それぞれの生き方を演じています。それだけでも見ごたえありです。