
最近、自分のブログで「ゼビウス」や「パックマン」といったレトロゲームの記事を整理していたら、無性に観たくなって再視聴した映画があります。それが、2015年公開の映画『ピクセル』です。
80年代、100円玉を握りしめてゲーセンに通い詰めた私たち世代にとって、この作品は単なるSFコメディー映画ではありません。画面の向こう側に、あの頃の熱気と記憶が一気によみがえる、最高の「同窓会」のような一本です。
冒頭数分で心をつかまれる、1982年の風景
この映画の幕開けは、1982年のゲームセンター。立ち並ぶ筐体(きょうたい)、店内に響き渡る電子音、そしてコインを積み上げて順番を待つ子どもたち……。
そのシーンを観た瞬間、一気に当時の記憶がフラッシュバックしました。薄暗い店内の空気感まで丁寧に再現されていて、私たち世代なら思わず「そうそう、これだった!」と声に出したくなるはずです。
あの頃の情熱を身体で知っているからこそ、物語の世界にすんなり入り込める。そんな秀逸な導入から、この映画は始まります。
親子で楽しむ「世代を超えた共通言語」
この映画は、ぜひ子どもやお孫さんと一緒に観てほしい一本です。わが家でも息子と一緒に鑑賞しましたが、思わぬところで会話が弾みました。
「昔のゲーセンって、本当にこんな感じだったの?」
そんな素朴な質問に答えながら、当時の熱狂や思い出を語る時間は、なかなか得がたいものです。
今の子どもたちにとって、パックマンやドンキーコングといったキャラクターは、『大乱闘スマッシュブラザーズ』でおなじみの存在。劇中には、スマブラでもおなじみのキャラクターが多数登場するため、
「あ、これスマブラのキャラだ!知ってる!」
と、世代を超えて同時に盛り上がれる瞬間が生まれます。
世代間ギャップを感じつつも、共通のキャラクターを通じて語り合える時間は、50代のライフスタイルを豊かにしてくれる、大切なひとときだと感じました。
ちなみに劇中には、パックマンの生みの親である岩谷徹氏をモデルにした「イワタニ教授」というキャラクターも登場します。
巨大化したパックマンを前にして
「私の息子よ……」
と優しく語りかける姿からは、制作者ならではの深い愛情が感じられ、思わずクスッとしてしまいました。
「このおじいさんが、パックマンを生み出した人をモデルにしているんだよ」
――そんなふうにお子さんに教えてあげると、会話がもう一段広がるかもしれません。
さらに、ちょっとした小ネタとして知っておくと楽しいのが、岩谷徹氏ご本人のカメオ出演です。
(カメオ出演:短い時間ですが、本人や有名な人が特別にゲスト出演すること)
劇中冒頭、1982年のゲームセンターのシーンで、パックマンの筐体を修理している人物。実はあの修理工こそが、岩谷氏本人なのです。
イワタニ教授役は俳優さんが演じていますが、さりげなく本物の“生みの親”が登場しているあたりに、制作陣のレトロゲームへの深い愛情と遊び心を感じます。
こうした細かな仕掛けを探しながら観るのも、『ピクセル』の楽しみ方のひとつですね。
あの頃の「攻略パターン」が地球を救う!?
この映画最大の見どころは、80年代のゲームスターたちが、最新の映像技術で縦横無尽に暴れ回る姿です。
- ギャラガ:空から編隊を組んで降ってくる、あの独特の動きと電子音
映画を観て、久しぶりにギャラガを遊びたくなった方も多いのではないでしょうか。あの独特なシステムが生む緊張感や、今すぐ最新のゲーム機やスマホで遊ぶ方法については、こちらの記事で詳しくまとめています。
- アルカノイド: インドのタージ・マハルを、巨大なボールで崩していく容赦ないスピード感
- パックマン:ニューヨークの街を舞台に、巨大な黄色い存在が街を食い尽くす衝撃
- ドンキーコング:鉄骨を舞台にした、往年の名シーンを彷彿とさせるクライマックス
劇中では、軍隊の最新兵器ではなく、かつてゲーセンで腕を磨いた「元・ゲームオタク(天才ゲーマー)」たちの知識と攻略パターンが、最大の武器になります。
必死に覚えたあの動き、あの順番、あの感覚が、もし現実の世界で役に立ったとしたら……。これは、私たち世代にとって一種の夢であり、少年時代のワクワクを思い出させてくれる設定です。
あふれ出す当時の思い出(ナムコ世代のあなたへ)
劇中の「ギャラガ」の襲撃シーンを観て、私は真っ先に同時代の名作シューティング『ゼビウス』を思い出しました。
ギャラガで、わざと自機を連れ去らせてデュアルファイターを狙い、奪還に失敗して自分のミサイルで破壊してしまった苦い記憶。パックマンでは、リンゴ面あたりからパターンが微妙に変わり始めて戸惑ったこと。「カギの面」まで進めれば、ちょっとしたヒーローだったあの頃。
上手な人のプレイを少し離れた場所から眺めていた、あの独特なゲーセンの空気感までよみがえり、胸が熱くなりました。
こちらもおすすめ:当ブログのレトロゲーム記事
映画『ピクセル』に登場するキャラクターや、80年代ゲーセン文化について、私自身の体験を交えながら詳しく書いています。映画を観て「懐かしい!」と感じた方は、ぜひこちらもあわせてご覧ください。
映画『ピクセル』作品情報
あらすじ
1982年、NASAが宇宙に向けて送った友好のメッセージ。しかしそれを受け取った宇宙人は、地球からの「宣戦布告」だと誤解してしまいます。2015年、彼らは当時のゲーム映像を基にキャラクターを実体化させ、地球への攻撃を開始。絶体絶命の危機を救うのは、かつてゲームセンターで名を馳せたプレイヤーたちでした――。
- 監督:クリス・コロンバス
- 出演:アダム・サンドラー、ケヴィン・ジェームズ、ミシェル・モナハン ほか
- 配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
- 公開:2015年
- 上映時間:105分
ストーリーは良い意味でハチャメチャですが、理屈抜きで楽しめるエンターテインメント作品です。エンドロールのドット絵アニメーションも非常に凝っているので、ぜひ最後まで観てほしいところです。
映画『ピクセル』を今すぐ楽しむ
ここまで読んで「ちょっと観てみようかな」と思った方もいるかもしれません。『ピクセル』は、Amazonプライム・ビデオなどの配信サービスで視聴できる時期があります。
特別な準備もいらず、思い立ったタイミングで気軽に再生できるのも、配信作品の良いところ。週末の夜、一本映画を観ながら、あの頃のゲーセンの空気を思い出してみるのも悪くありません。

こんな人におすすめ
- 80年代にゲーセン通いをしていた人
- レトロゲームが好きな人
- ゲーム好きな子ども・孫と一緒に楽しめる映画を探している人
- 難しいことを考えず、気軽に楽しめる映画を観たい人



