
真山仁の小説『そして、星の輝く夜がくる』を読みました。
震災を経験した教師が被災地の子どもたちや地域と向き合う姿から、「声を出す勇気」と「心の再生」の大切さを学べる物語です。この記事では、あらすじや感想を交えつつ、私が実際に読んで感じたことをレビューします。
あらすじとテーマ
主人公は 小野寺徹平(通称まいど先生)。阪神淡路大震災を体験し、自らも心に傷を負った教師です。
彼は応援教師として東日本大震災の被災地の小学校に赴任します。
物語では、
- 家族を失った子どもたち
- 苦しみを口にできない保護者
- 気を遣いすぎて本音を隠す地域社会
と向き合う姿が描かれます。
テーマは「本音を語る勇気」と「心の再生」。
「声を上げること」が、人と人の関係を前に進めるカギになるのだと強く感じました。
登場人物の魅力と私の印象
- まいど先生
自分も震災を経験しているからこそ、子どもたちの痛みに寄り添える存在。私は彼の言葉に何度も励まされました。「声を出すことは、自分を守ることでもある」というメッセージが心に残っています。 - 校長先生
温かく、静かに、まいど先生を支える存在。読んでいて「見守る力」もまた支援なのだと気づかされました。
二人の関係性から、私自身の職場や家庭での「支え合い方」を振り返るきっかけになりました。
本音と気遣いのはざまで
被災地では「相手を思いやって本音を言えない」場面が繰り返し描かれます。
私は読んでいて、「これって震災に限らず、普段の人間関係でもよくあることだな」と感じました。
支援する側が遠慮し、被災者もまた遠慮してしまう。
その結果、本当に必要な言葉や助けが伝わらなくなる――。
この構図は、仕事や家庭でも当てはまるように思います。だからこそ「声を出すこと」の大切さが胸に響きました。
読みやすさと文章の魅力
真山仁の筆致は重いテーマを扱いながらも、暗すぎず希望を残します。
私は「被災地を知らない自分にとっても理解できるように書いてくれている」と感じました。
物語の中で、子どもたちの小さな一言や、先生たちのやりとりが光のように差し込み、読後には温かさが残ります。
読後に残ったメッセージ
一番心に残ったのは、
「変えられるのは他人ではなく、自分の言葉と行動」 ということ。
私自身、普段から相手に気を遣いすぎて言えないことがあります。
でも、この本を読んで「小さな声でも出してみよう」と思えるようになりました。
こんな人におすすめ
- 震災文学や社会派小説に関心がある人
- 教師や教育関係の方
- 人との距離感や支え方に悩んでいる人
👉 続編の 『海は見えるか』 もおすすめです。さらに深い人間模様が描かれています。
まとめ
『そして、星の輝く夜がくる』は、震災を描きながらも「誰にでも起こり得る人との関係性の物語」だと感じました。
被災地を知らない世代にも、「声を出す勇気」「人に寄り添う心」を教えてくれる一冊です。

