『冒険の書 〜AI時代のアンラーニング〜』(孫 泰蔵・著)を読んで
はじめに|「このままの学び方で大丈夫だろうか」と思ったときに
人生100年時代。50代は、ちょうど折り返し地点。
それでも時代の流れは早く、抗いながら自分と戦う日々が続いています。
仕事や将来のことを考えると、
「このままでいいのだろうか」と思う瞬間が増えていました。
そんな中、AIの進化や社会の変化についての話を聞くたびに、
正直なところ、少し置いていかれるような感覚がありました。
新しいスキルを学ばなきゃ。
勉強し直さなきゃ。
そう思えば思うほど、
「でも、何から?」と立ち止まってしまう自分がいる。
そんなときに手に取ったのが、
孫泰蔵さんの『冒険の書 AI時代のアンラーニング』でした。
この本は、
「もっと学べ」と背中を押す本ではありません。
むしろ、
「一度、学びをほどこう」
そう語りかけてくる一冊でした。
「アンラーニング」という考え方に救われた
本書の中心にあるのは「アンラーニング」という言葉です。
それは、新しい知識を詰め込むことではなく、
これまで当たり前だと思ってきた考え方や前提を、
いったん疑ってみること。
読んでいて、
「あ、自分は知らないうちに“正解探し”に縛られていたかもしれない」
と気づかされました。
年齢を重ねるほど、
無意識のうちに考え方が固まっていく。
でも、それを責めるのではなく、
いったんゆるめてみるという発想は、とてもやさしく感じました。
自分を客観視する「メタ認知」という視点
本書の中で何度も出てくるのが「メタ認知」という考え方です。
自分の感情や思考を、
一段上から眺めるように見てみる。
私はつい感情で反応してしまったり、
後から「ああ言わなければよかった」と反省することが多いのですが、
この視点を知ってから、少し間が取れるようになった気がします。
「今、自分はどんな前提で考えているんだろう?」
そう問いかけるだけで、
気持ちが静まる場面が増えました。
「好きなことに夢中になる」ことを肯定してくれる本
特に印象に残ったのは、
優劣ではなく、個性として自分を見るという考え方です。
何ができるか、
人より優れているか。
そんな基準で自分を測りがちですが、
この本は
「夢中になれること自体が、すでに価値だ」
と伝えてくれます。
読んでいて、
「もっと力を抜いていいんだ」と
肩の力がすっと抜けました。
これからの時代に必要なのは「良い問い」
答えを出す力よりも、
問いを立てる力。
本書では、
「なぜ?」「本当にそうだろうか?」
という素朴な疑問を大切にする姿勢が繰り返し語られます。
この考え方は、
日記や仕事、日常の会話にも応用できそうだと感じました。
正解を急がず、
問いを持ち続ける。
それだけで、
世界の見え方が少し変わる気がします。
読み終えて|これは「人生の学び方」を問い直す本だった
『冒険の書 AI時代のアンラーニング』は、
スキル本でも、自己啓発本でもありません。
自分の学び方や、ものの見方を
いったんリセットし、
もう一度問い直すための本。
私はこの本を読んでから、
「もっと学ばなきゃ」ではなく、
「何を手放せばいいんだろう?」
と考えるようになりました。
読み終えてからは、
日記を書くときに「結論」よりも
「なぜそう感じたのか」を書くように心がけています。
まだ答えは出ていませんが、
問いを持つ時間そのものが、少し楽になっています。
こんな人におすすめしたい
- 変化の早さに、少し息苦しさを感じている人
→ 特に、50代前後で働き方や学び直しに迷っている方 - 学び直しに焦りを感じている人
- 自分の考え方を、一度ゆるめてみたい人
今の自分には、まさに必要な一冊でした。
書籍情報
書名:冒険の書 AI時代のアンラーニング
著者:孫 泰蔵
出版社:日経BP
ジャンル:思考法/学び直し
おまけ|読みながら使ってよかったもの
この本は、読み流すよりも、
手を動かしながら読むことで気づきが深まる一冊だと感じました。


