
「毎日をただ『こなす』ことだけで、精一杯になってしまっている……」
ふとした瞬間に、そんなため息が漏れてしまうことはありませんか? 実は私が、まさにその状態でした。
人手不足の中で立場上の責任が重なり、次々と増えていく頼まれごと。締め切りに追われる日々の中で、心に余裕なんてすっ飛んで、気づけば心もすさんでくる。知らず知らずのうちに肩に力が入りすぎ、自分を追い込んでいたのかもしれません。
そんな時に、ふと手に取ったのがこの本です。
『あやうく一生懸命生きるところだった』(ハ・ワン 著)
タイトルを見た瞬間、張り詰めていた糸が少しだけ緩んだ気がしました。今回は、全力疾走に疲れ果てた私に「生きるヒント」をくれた言葉たちを、今の等身大の気持ちと一緒にご紹介します。
1. 「一生懸命」の中にある「我慢」を休ませる
私たちはつい、結果を出すことや正解を選ぶことに一生懸命になりすぎてしまいます。本書の中で、特にハッとさせられた言葉があります。
“あまりに結果を得ることだけを急ぎ、過程は「結果を得るために我慢する時間」くらいに考えていた。その過程だって十分に楽しめたはずなのに。”
「一生懸命」という言葉を少し分解してみると、そこにはたくさんの「我慢」が隠れています。 成功か失敗か、達成できたかできなかったか。そんな「白か黒か」の二択だけで自分を評価していると、いつか心がカサカサに乾いて、ポキッと折れてしまうかも……と思いました。
結果は確かに大事です。でも、「過程=我慢の時間」にしてしまうのは、あまりにももったいない。 過程そのものを楽しむ心の余裕を持ちたいと、強く感じました。
2. 効率重視に疲れたら知ってほしい「ムダ足」こそ人生の醍醐味
効率を求める現代社会では、最短距離でゴールに行くことが正義とされがちです。でも、本書はこう教えてくれます。
“「ムダ足」こそ、人生の醍醐味だ。”
仕事が山積みでパンクしそうな時こそ、一度立ち止まって整理してみる。たとえ遠回りをしても、すぐに結果が出なくても、それは失敗ではありません。
“「自分だけの人生」は失敗の上に成り立つ。”
みんなが良いという道(正解)を選べば、失敗する確率は低いかもしれません。でも、それが自分にしっくりくるとは限りません。たとえ「下手こいた」としても、トライして味わった痛みや経験こそが、自分だけの人生を形作っていくのだと思えるようになりました。
3. 他人目線ではなく「自分軸」へフォーカスする
私たちは知らず知らずのうちに、他人と比較して「自分はまだ足りない」と不幸の種を探してしまいがちです。特に、自分と同等だと思っている相手への嫉妬は、心をすり減らします。
“万人ウケしそうなものをやっても結果は変わらない。結果なんかわからないのだから、自分の好きなことをやったほうがいい。”
「人生は思い通りにいかないのが正常」だと構えていれば、予期せぬトラブルさえも「人生のスパイス」だと思えます。 他人の目線を気にして自分を追い込むのをやめて、もっと自分自身にフォーカスしていい。「楽しむ者は、努力する者に勝つ」のですから。
おわりに:明日へのヒント
この本を閉じて、私は自分にいくつか約束をしました。
- 目標を立てる時、その「過程」を楽しめるかどうかもセットで考えるようにしよう。
- 「うまくいかないのが当たり前」と考えて、すぐに結果を求めないようにしていこう。
- やらなかった後悔を少なくし、失敗すらも「価値ある経験」として楽しもう。
この本は、一気に読むよりも、お気に入りのコーヒーを飲みながらパラパラとめくるのが似合います。
「最近、ちょっと疲れてるかも?」
そう感じているあなたに、ぜひ手にとってほしい一冊です。まずは今日、頑張った自分に「お疲れ様」を言うところから始めてみませんか。
ちょっとしたヒント
もし、本を開く時間すら惜しいほどお疲れなら、耳から聴く「読書」もおすすめです。
→「あやうく一生懸命生きるところだった」(audiobook.jp)

