USBメモリへファイルをコピーしているとき、
「思っていたより時間がかかる」
「最初は速かったのに、途中から遅くなった」
と感じたことはありませんか?
私自身も、USBメモリへのコピーが遅いと、「USBメモリが古いからだろう」と考えていました。
しかし、実際のコピー速度は、USBメモリ本体だけで決まるわけではありません。
途中に接続しているUSBハブやケーブル、パソコン側のUSB端子、コピーするファイルの種類なども速度に影響します。
たとえば、高速なUSBメモリを使っていても、USB 2.0対応のハブへ接続していれば、ハブ側が速度を制限する可能性があります。
また、写真や文書など小さなファイルが大量にある場合は、大きな動画ファイルを1つコピーする場合より時間がかかることがあります。
この記事では、USBメモリへのコピーが遅いときに確認したい原因と、初心者でも試しやすい切り分け方法を順番に解説します。
- 結論|まずUSBメモリをパソコンへ直接接続する
- USBメモリのコピーが遅くなる主な原因
- USB 2.0端子へ接続している
- USBハブが速度を制限している
- 延長ケーブルや変換アダプターを使っている
- USBメモリ本体の書き込み速度が遅い
- 読み込み速度と書き込み速度は違う
- 小さなファイルを大量にコピーしている
- 小さなファイルはZIPにまとめる方法もある
- コピー元のHDDや保存場所が遅い
- ウイルス対策ソフトの確認が影響している
- USBメモリの空き容量が少ない
- USBメモリが熱くなっている
- USBメモリが劣化している
- WindowsでUSB端子の種類を確認する方法
- コピー速度を比較して原因を切り分ける手順
- 表示されるコピー速度は変動する
- 改善しない場合はUSBメモリの買い替えを検討する
- まとめ|直接接続から順番に確認する
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結論|まずUSBメモリをパソコンへ直接接続する
USBメモリのコピーが遅いときは、最初にUSBハブや延長ケーブルを外し、パソコンのUSB端子へ直接接続してみましょう。
確認する順番は次のとおりです。
- USBハブを外して直接接続する
- 別のUSB端子へ挿し替える
- 大きなファイル1個で速度を確認する
- 別のUSBメモリでも試す
- コピー元のHDDやSSDを確認する
- USBメモリの空き容量や発熱を確認する
直接接続で速くなれば、USBハブやケーブルが速度を制限していた可能性があります。
別のUSB端子で速くなれば、最初に使っていた端子の規格や接続状態が関係しているかもしれません。
どこを変えたときに速度が改善するかを確認すると、原因を切り分けやすくなります。
USBメモリのコピーが遅くなる主な原因
USBメモリへのコピーが遅くなる主な原因には、次のものがあります。
- USB 2.0端子へ接続している
- USB 2.0対応ハブを使っている
- USBハブで複数機器を同時に使っている
- USBメモリ本体の書き込み速度が遅い
- 小さなファイルを大量にコピーしている
- コピー元のHDDやストレージが遅い
- ウイルス対策ソフトがファイルを確認している
- USBメモリの空き容量が少ない
- USBメモリが熱くなっている
- USBメモリ本体が劣化している
複数の原因が重なっていることもあります。
そのため、最初からUSBメモリの故障と決めつけず、接続方法から順番に確認することが大切です。
USB 2.0端子へ接続している
USBメモリの速度は、接続するパソコン側のUSB端子によって変わる可能性があります。
主な規格と最大転送速度の目安は次のとおりです。
| 表記の例 | 最大転送速度の目安 |
|---|---|
| USB 2.0 | 480Mbps |
| USB 5Gbps | 5Gbps |
| USB 10Gbps | 10Gbps |
| USB 20Gbps | 20Gbps |
これらは理論上の最大転送速度であり、実際のコピー速度を保証するものではありません。
ただし、高速なUSBメモリをUSB 2.0端子へ接続すると、USB 2.0側が速度の上限になる可能性があります。
パソコンに複数のUSB端子がある場合は、別の端子へ挿し替えて比較してみましょう。
青色の端子が高速規格を示す製品もありますが、端子の色だけでは正確に判断できない場合があります。
最も確実なのは、パソコンの取扱説明書やメーカーの商品仕様で、各USB端子の対応速度を確認する方法です。
USBハブが速度を制限している
USBハブを経由してUSBメモリを接続している場合は、ハブの対応速度を確認します。
USBメモリがUSB 5Gbpsに対応していても、ハブがUSB 2.0までなら、通信はハブ側の条件に制限されます。
同じハブへ、
- USBメモリ
- 外付けSSD
- Webカメラ
- LANアダプター
などを接続して同時に使っていると、通信が集中して速度へ影響することがあります。
USBハブにつないだ機器は、パソコンへ続く通信経路を共有します。そのため、外付けSSDやWebカメラなど通信量の多い機器を同時に使うと、転送速度へ影響することがあります。
まずはUSBハブを外し、USBメモリをパソコンへ直接接続して比較してください。
▶ USBハブの選び方|転送速度・電源・ポート数の確認ポイント【2026】
延長ケーブルや変換アダプターを使っている
USBメモリを直接挿せないため、延長ケーブルや変換アダプターを使っている場合もあります。
このとき、途中のケーブルやアダプターが低速な規格にしか対応していなければ、そこが速度の制限になる可能性があります。
確認したいのは次の点です。
- データ転送に対応しているか
- USB 2.0・5Gbps・10Gbpsのどれに対応しているか
- Type-A・Type-Cの端子形状だけで選んでいないか
- 接触が緩くなっていないか
- 必要以上に長いケーブルを使っていないか
Type-C端子だから高速とは限りません。
端子の形と転送速度は別なので、商品説明に対応速度が書かれているか確認しましょう。
▶ USBケーブルの選び方|転送速度・充電・映像出力の違いを初心者向けに解説【2026】
USBメモリ本体の書き込み速度が遅い
USBメモリの商品説明に「USB 5Gbps対応」と書かれていても、常に5Gbpsに近い速度で書き込めるわけではありません。
USB 5Gbpsという表記は接続規格の上限を示しており、USBメモリ本体の実際の読み込み速度や書き込み速度とは別です。
USBメモリには、
- 読み込みは速いが書き込みは遅い
- 大きなファイルでは比較的速い
- 小さなファイルでは速度が落ちる
- 最初だけ速く、途中から遅くなる
といった違いがあります。
特に安価なUSBメモリや小容量モデルでは、書き込み速度が低めの製品もあります。
商品を選ぶときは、「USB 5Gbps対応」だけでなく、
- 最大読み込み速度
- 最大書き込み速度
- 実測値
- 利用者のレビュー
- メーカーが示す用途
も確認した方がよいでしょう。
読み込み速度と書き込み速度は違う
USBメモリの商品説明で大きく表示されている速度が、読み込み速度だけの場合があります。
読み込みとは、USBメモリからパソコンへファイルを取り出す動作です。
書き込みとは、パソコンからUSBメモリへファイルを保存する動作です。
今回のように、パソコンからUSBメモリへコピーする場合に重要なのは、主に書き込み速度です。
たとえば、「最大200MB/s」と書かれていても、それが読み込み速度であり、書き込み速度はもっと低い場合があります。
商品説明では、読み込みと書き込みが分けて掲載されているか確認しましょう。
小さなファイルを大量にコピーしている
同じ合計容量でも、ファイルの数によってコピー時間が変わることがあります。
たとえば、
- 5GBの動画ファイル1個
- 数KBから数MBの写真や文書が数千個
では、後者の方が時間がかかる場合があります。
ファイルをコピーするときは、データ本体だけでなく、ファイル名や保存場所などの情報も1件ずつ処理します。
そのため、小さなファイルが大量にあると、その都度処理が発生し、転送速度が伸びにくくなります。
Microsoftも、ファイル数が多い転送では、ファイル作成処理やウイルス対策ソフトの確認などが速度へ影響する場合があると説明しています。
原因を切り分けるときは、次の2つを比較してみましょう。
- 大きな動画ファイルなどを1個コピーする
- 小さな写真や文書を多数コピーする
大きなファイルでは速く、小さなファイルで遅くなる場合は、USBメモリの故障ではなく、ファイル数の多さが影響している可能性があります。
小さなファイルはZIPにまとめる方法もある
多数の小さなファイルを移す場合は、先にZIP形式へまとめてからUSBメモリへコピーすると、扱いやすくなることがあります。ただし、ZIPファイルの作成にも時間がかかるため、必ずコピー全体が速くなるとは限りません。
Windowsでは、対象のファイルやフォルダーを選択し、右クリックメニューなどからZIPファイルを作成できます。
ただし、ZIPファイルを作る時間と、コピー先で展開する時間が必要です。
また、重要なデータはZIPファイルを作成したあと、中身を開けるか確認してから元データを削除してください。
コピー元のHDDや保存場所が遅い
コピー先のUSBメモリだけでなく、コピー元のストレージも速度に影響します。
たとえば、
- 古いHDDからコピーしている
- ネットワーク上の共有フォルダーからコピーしている
- クラウド上のファイルをダウンロードしながらコピーしている
- 別のUSB機器からUSBメモリへコピーしている
- パソコンがほかの処理でストレージを使っている
といった場合です。
コピー元からデータを十分な速度で読み出せなければ、USBメモリが高速でもコピー速度は上がりません。
原因を切り分けるには、パソコンの内蔵SSDにある大きなファイルをUSBメモリへコピーして比較すると分かりやすいでしょう。
内蔵SSDからは速いのに、外付けHDDやネットワーク上のファイルでは遅い場合は、コピー元が速度の制限になっている可能性があります。
ウイルス対策ソフトの確認が影響している
ウイルス対策ソフトは、ファイルをコピーするときに内容を確認することがあります。
特に、小さなファイルを大量にコピーする場合は、ファイルごとの確認処理が重なり、時間がかかる可能性があります。
ただし、速度を上げるためにウイルス対策機能を安易に停止することはおすすめしません。
USBメモリは別のパソコンとの間でデータを移すことも多く、不正なファイルを持ち込む経路になる可能性があるためです。
確認する場合は、
- ほかの処理が動いていない時間にコピーする
- 大きなファイル1個で比較する
- 信頼できるファイルだけを使って比較する
- 会社のパソコンでは管理者へ相談する
といった安全な方法を優先しましょう。
USBメモリの空き容量が少ない
USBメモリの空き容量が少ない場合、製品によっては書き込み速度が低下することがあります。
製品や保存方式によって差がありますが、空き領域が少なくなると、データを保存する場所の管理に時間がかかる可能性があります。
エクスプローラーの「PC」または「このPC」を開くと、USBメモリの使用量と空き容量を確認できます。
Microsoftも、Windowsではエクスプローラーの「このPC」からドライブの空き容量を確認できると案内しています。
不要なファイルがある場合は、別の場所へバックアップしたうえで整理しましょう。
ただし、USBメモリ内のファイルを削除する前に、必要なデータが別の場所にも保存されているか確認してください。
USBメモリが熱くなっている
USBメモリは、連続して大量のデータを書き込むと熱くなることがあります。
製品によっては、本体の温度上昇を抑えるため、途中で書き込み速度を下げる場合があります。
次のような場合は、発熱の影響も考えられます。
- コピー開始直後は速い
- 数分後から徐々に遅くなる
- USBメモリ本体がかなり熱い
- 一度休ませると速度が戻る
熱くなっているときは、コピーが完了したことを確認し、データ破損を防ぐために「安全な取り外し」を行ってから外してください。
また、金属製のUSBメモリは内部の熱を外へ逃がすため、表面が熱く感じやすいこともあります。
やけどするほど熱い、接続が繰り返し切れる、異臭がするといった場合は、使用を中止した方が安全です。
USBメモリが劣化している
USBメモリは、長期間使い続けられるとは限りません。
書き込み回数の増加や部品の劣化によって、
- コピー速度が極端に遅くなる
- 認識に時間がかかる
- コピー中にエラーが出る
- 接続が切れる
- ファイルが開けない
- 容量表示がおかしい
といった症状が出ることがあります。
大切なファイルが入っている場合は、速度確認より先に、読み出せるデータを別の場所へバックアップしてください。
USBメモリはデータの持ち運びには便利ですが、重要なデータを1本だけに保存する用途には向きません。
パソコン、外付けSSD、クラウドなど、別の場所にもコピーを残しておきましょう。
WindowsでUSB端子の種類を確認する方法
USB端子の速度は、見た目だけでは判断できないことがあります。
確認方法としては、次の順番が分かりやすいでしょう。
パソコンの商品仕様を確認する
最も確実なのは、パソコンメーカーの仕様表や取扱説明書を確認する方法です。
商品仕様に、
- USB 2.0
- USB 3.0
- USB 3.2 Gen 1
- USB 3.2 Gen 2
- USB 5Gbps
- USB 10Gbps
などと記載されていることがあります。
端子の場所ごとに対応速度が違うパソコンもあるため、左側・右側・背面などの記載も確認してください。
端子のマークを確認する
USB端子の近くに、USBの記号や「SS」などのマークが付いている場合があります。
「SS」はSuperSpeedを示す表示として使われてきました。
ただし、製品によって表示方法が異なり、マークがないこともあります。
端子の色やマークだけで断定せず、メーカーの仕様と合わせて確認してください。
デバイスマネージャーを確認する
Windowsでは、デバイスマネージャーの「ユニバーサル シリアル バス コントローラー」から、USBコントローラーやハブの情報を確認できます。
手順は次のとおりです。
- スタートボタンを右クリックする
- 「デバイス マネージャー」を開く
- 「ユニバーサル シリアル バス コントローラー」を展開する
- USBコントローラーやUSBハブの名称を確認する
ただし、表示された名称だけで、現在挿しているUSBメモリの実際の接続速度を判断するのは簡単ではありません。まずはパソコンメーカーの仕様表を確認し、端子を挿し替えて速度を比較する方法が分かりやすいでしょう。
コピー速度を比較して原因を切り分ける手順
USBメモリのコピーが遅いときは、一度に複数の条件を変えず、1つずつ比較します。
手順1|USBハブを外す
USBメモリをパソコンのUSB端子へ直接接続します。
速くなった場合は、USBハブやハブに接続したほかの機器が影響していた可能性があります。
手順2|別のUSB端子へ挿す
パソコンに複数のUSB端子がある場合は、別の場所へ挿し替えます。
背面と前面、左右の端子で規格が異なる場合があります。
手順3|大きなファイルを1つコピーする
数GB程度の動画ファイルなど、比較的大きなファイルを1つコピーします。
小さなファイル多数の場合だけ遅ければ、ファイル数の多さが影響している可能性があります。
個人情報や重要なファイルではなく、テストに使っても問題のないデータを利用してください。
手順4|同じファイルを別のUSBメモリへコピーする
別のUSBメモリがある場合は、同じ端子と同じファイルで比較します。
別のUSBメモリでは速い場合、最初のUSBメモリ本体が原因である可能性が高くなります。
手順5|コピー元を変える
外付けHDDやネットワーク上のファイルをコピーしていた場合は、内蔵SSDにあるファイルで比較します。
これで速くなる場合は、コピー元のストレージやネットワークが影響していた可能性があります。
手順6|空き容量と温度を確認する
USBメモリの空き容量が少なくないか、本体が極端に熱くなっていないか確認します。
改善しない場合は、USBメモリの買い替えも検討しましょう。
表示されるコピー速度は変動する
Windowsのコピー画面に表示される速度は、常に一定ではありません。
コピー開始直後は速く表示され、その後に速度が下がったり、上下を繰り返したりすることがあります。
これは、
- 一時的なキャッシュ
- ファイルの種類
- ファイル数
- USBメモリの書き込み処理
- コピー元の読み込み速度
- ウイルス対策ソフトの確認
- 発熱
などが影響するためです。
一瞬表示された最高速度だけで判断せず、コピー全体にかかった時間や、同じ条件で比較した結果を見ることが大切です。
改善しない場合はUSBメモリの買い替えを検討する
次のような状態が続く場合は、USBメモリの買い替えを検討してもよいでしょう。
- 別の高速端子でも遅い
- 別のパソコンでも遅い
- 大きなファイル1個でも極端に遅い
- 接続が頻繁に切れる
- エラーが出る
- 本体が異常に熱くなる
- 長期間使用している
買い替えるときは、USB規格だけでなく、書き込み速度が明記されているか確認します。
USBメモリを買い替える場合は、「USB 5Gbps対応」などの接続規格だけでなく、書き込み速度が明記された製品を確認しましょう。
SanDisk Extreme PRO USB 3.2 Solid State Flash Driveは、最大読み込み速度420MB/s、最大書き込み速度380MB/sをうたう高速モデルです。大きなファイルを頻繁に持ち運ぶ場合に候補になります。
ただし、実際の速度はパソコン側のUSB端子やファイルの種類、使用環境によって変わります。また、一般的なUSBメモリより価格が高いため、少量の書類を移すだけなら性能を持て余す可能性があります。
※海外リテール品とは、海外市場向けに流通していた製品が、日本国内で販売されているものです。パッケージや説明書が海外向けで、国内正規品とは保証条件が異なる場合があります。
大量の写真や動画、定期的なバックアップに使う場合は、USBメモリより外付けSSDの方が速度や容量の面で使いやすいことがあります。用途に合うか、次の記事で比較してみてください。
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まとめ|直接接続から順番に確認する
USBメモリのコピーが遅い原因は、USBメモリ本体だけとは限りません。
確認するときは、次の順番で進めましょう。
- USBハブを外して直接接続する
- 別のUSB端子へ挿し替える
- USBハブやケーブルの対応速度を確認する
- 大きなファイル1個と、小さなファイル多数で比較する
- コピー元のHDDやSSDを確認する
- USBメモリの空き容量や発熱を確認する
- 別のUSBメモリやパソコンで比較する
- 改善しなければ買い替えを検討する
私自身も、USBメモリへのコピーが遅いときは、USBメモリの性能だけを疑っていました。
しかし、USBハブ、ケーブル、パソコン側の端子、コピーするファイルなど、途中にある条件によって速度は変わります。
まずUSBメモリをパソコンへ直接接続し、条件を1つずつ変えて比較してみましょう。
高価なUSBメモリへ買い替える前に、どこが速度を制限しているのか確認することが大切です。
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