
「計画は立てるだけでは意味がない」— トヨタのPDCAが教えてくれたこと
「計画を立てても、最初は盛り上がるのに、いつの間にか熱量が落ちてしまう…」そんな経験はありませんか?
この本を読んで、その理由がはっきりと分かりました。トヨタのPDCAは、ただ計画を立てるだけでなく、「どうすればできるのか?」を徹底的に考え、やると決めたら最後までやり抜くことを大切にしているのです。
特に印象に残ったのは、「C(チェック)」の重要性です。多くの場合、計画を立てたことで満足してしまい、進捗の確認や振り返りが疎かになることが多いですが、トヨタでは「現地現物」を重視し、実際に現場で何が起こっているのかを細かく見て修正を加えていきます。この積み重ねが、組織や個人の成長につながるのだと実感しました。
また、「やると決めたら、できない理由を探すのではなく、できる方法を考える」という考え方にもハッとさせられました。新しいことに挑戦するとき、つい「時間がない」「リソースが足りない」と言い訳をしてしまいがちですが、そうではなく「どうすれば実現できるのか?」を考える視点が重要なのだと気づかされました。
さらに、「とりあえずでもいい。60点ならGO!」という考え方にも共感しました。完璧を目指しすぎて動けなくなるよりも、まずは実行してみる。実行すれば次の現実が見えてくるし、改善することで精度を上げていけばいいのです。これは、仕事だけでなく、日常のさまざまな場面にも応用できる考え方だと感じました。
この本を読んで、「PDCAをいかに早く回すか」が成長のスピードを決めるということを改めて実感しました。これからは、月次ではなく週次レベルでPDCAを回す意識を持ち、まずはやれるところから実行していこうと思います。
PDCAをうまく回せずに悩んでいる人や、もっと実行力を高めたいと考えている人には、きっとヒントになることが多いはずです。気になった方は、一度手に取ってみるのもいいかもしれません。
著 者 : 桑原 晃弥
出版社 : ビジネス教育出版社
発売日 : 2020/9/3
単行本(ソフトカバー) : 120ページ
トヨタ式PDCAサイクルのポイントまとめ
1.PDCAを速く回すことが成功の鍵
- 「やるか・やらないか」ではなく、「やる」と決めて「どうやるか」を考える。
- 最後まで「やりきる」ことを重視する。
- 小さくてもPDCAを回し続けることで大きな成果につながる。
2.計画(P):「やる」前提で考え抜く
- 問題の真因を徹底的に分析(「なぜ」を5回繰り返す)。
- 「できない理由」ではなく「どうすればできるか」を考える。
- 誰が・何を・いつまでにやるかを明確にする。
3.実行(D):実験しながら素早く動く
- 「計画しただけ」で満足せず、すぐに実行する。
- 事前に成功を確信しなくても、とにかく動く。
- 変化に迅速に対応し、修正しながら進める。はなく、意識的に時間とお金の使い方を考えることが重要。
4.評価(C):細かく数字を見て改善点を発見
- 平均値だけでなく、個々のデータを分析する。
- 失敗を恐れず、試行錯誤を続ける。
- 「何もしないこと」が最大の悪と考える。
5.改善(A):知恵を加えて次につなげる
- 成功事例はそのままではなく、さらに改良して共有する。
- 失敗も「財産」としてレポートし、次に活かす。
- 70%をコア業務、20%を成長事業、10%を新規プロジェクトに分け、常に新しいことに挑戦する。
「PDCAを愚直に、そして素早く回すことが企業や人の成長につながる!」ってことですね
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