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著者がテレビから語りかけているような文体。ジャパネットたかた創業者、初の自叙伝「伝えることから始めよう」

投稿日:2019年5月10日 更新日:

Mediamodifier / Pixabay

ジャパネットたかた創業者、初の自叙伝「伝えることから始めよう」

伝えることから始めよう

著者本人が語りかけてくるような、やさしい文体で非常に読みやすい

ジャパネットたかた創業者、初の自叙伝「伝えることから始めよう」
長年テレビショッピングをやられた経験からくる「伝える・伝わる」ための知識はもちろんだが、経営者として目標を持たないという点に、興味を持った。
もちろん全く目標を持たないというわけではなく、あるのはシンプルに「自己更新」という目標だけ。
長期の目標はないということ。

印象的なキーワードを列挙してみると。。。

・「今日より明日、明日より明後日。。。」(自己更新)

・一生懸命に行動していれば、課題が自ずと見つかる。課題が見つからないのは一生懸命さが足りない。

・世阿弥の「我見」「離見」「離見の見」という考え方。
商品を伝えるのはもちろん、商品を使った生活も伝えること。これは、お客様目線だからこそできることだと思った。

・顧客満足度は、社員満足度から生まれる。

・社員に自由を与えすぎると、顧客に迷惑をかけることもある。最低限のルールは必要。

・今を生きる。過去にとらわれない。未来に翻弄されない――。

・できない理由ではなくて、できる理由を探そう

などなど。自分にとってグッとくるキーワードがたくさんありました。

過去でも未来でもなく、「今」にフォーカスしているところは、「禅」にも通じるのかもしれない。とりあえず、世阿弥の本は読んでみようかなと。

なかなか長期的な目標が立てられない(見つからない)時は、常に「自己更新」という意識でシンプルに考えることで現状を突破していくというスタイルもあり。逆に考えれば、シンプルな「自己更新」ということをやっていく中で、長期的な目標が漠然と見えてくるものなのかもしれない。

いろいろ気づきが多かった1冊。ジャパネットたかた創業者の考え方、そしてすごい実行力。
話しかけられるような文体で読みやすく引き込まれ、そしてとても刺激になりました。

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